『すぐ「決めつける」バカ、まず「受けとめる」知的な人』安達裕哉
今回も引き続き『すぐ「決めつける」バカ、まず「受けとめる」知的な人』です。
なお、「バカ」とはあくまで、考え方やその振る舞いといったもので、学力や知識量とかを言っているわけではありません。
「バカ」は人の属性ではなく、考え方の属性なのです。
バカな人がいるのではなく、バカな考え方や振る舞い方があるだけなのです。
「バカに見える」発言も、その裏には素晴らしいアイデアや、熱い想い、強烈な体験などがあり、それは決して軽んじてよいものではありませんでした。
『すぐ「決めつける」バカ、まず「受けとめる」知的な人』安達裕哉
仕事をしている以上は、「バカ」とまでは言いませんが、
なんでこの人はこんな行動をとってしまうのだろう?といった方もいると思います。
ただ、そういった方の行動を理解することは、管理職である方なら必要ですよね。
今回の記事は、こんな方におすすめ
・仕事で対人関係に悩む方
・部下への指示について悩む方
概要
本書は3つ章から構成されています。
第1章 すぐに決めつける、耳をふさぐ「バカな振る舞い」
第2章 「なぜ、バカな振る舞いをしてしまうのか」を行動経済学・心理学から見る
第3章 どうすれば、「バカな振る舞い」をやめることができるのか?
目次を見るだけで、内容がスッと入ってくる分かりやすい構成ですね。
今回は、なぜバカな振る舞いをしてしまうのかといったことが記載されている第2章を中心として、書いていきまたいと思います。
なお、前の記事に書いた、人が好き嫌いで判断をしてしまう「感情ヒューリスティック」もバカな振る舞いをしてしまう理由の一つですね。
AI研究者が発見した「バカ」の壁について
まずこのパートはざっくり言えば、AI研究者によると、AIは「意味」を理解しないとされていますが、
そのAIにテストで負けている人が多数いたということが書かれています。
そして、そこから導き出された結論は、教科書をきちんと読めていない子供が大勢いる、ということなのです。
これは「知らない単語が出てくると、それを飛ばして読むという読みの習性がある」からとされています。
しかし、これは子供だけにいえることでなく、大人でもちゃんと読めていない人はいるのです。
これを読んで、私自身が部下へ指示を出し、うまくいかなかったことを思い出しました。
指示は口頭で簡単に伝えると共に、作業の目的から、その作業の仕方まで、丁寧めに書いて行いました。
しかし、出来上がってきた資料をみると、指示を読んでいないのか、よくわからないものが出来上がってきました。
そこで、資料を作成した部下に、いくつか質問をしました。
私「このページは、なんのためにあるんですか?」
部下「いや、なんか他の資料にあったので」
私「では、このページで伝えたいことはなんですか?」
部下「うーん、特にないですかね…」
と言った感じでした。
目的があるからこそ、その達成のために作業をする、という考えを持っていた私には、部下の答えの意味が理解できませんでした。
なぜ、そうなってしまうのでしょうか?
しかし、よく考えてみると、部下の中ではそれが合理的なのです。
これはたくさん書かれた指示は小難しいので読みとばし、口頭で言われた資料を作るということしかわからなかったからなのです。
指示に書かれている、なんのために、どういった意図で、どういう手順で、というところ別に問題ではないのです。
ただ資料を作るをという作業があり、それを上司にオッケーをもらうということが、部下にとっての仕事になってしまったのです。
なので、これは私が部下の思考や姿勢を理解せず、勝手な期待を持ったことによるギャップでした。
本書で、下記のように書かれている方がいるということを理解していなかったのだと思います。
小難しいことは知りたくない。
面倒そうなことは避けたい。
だから、知りたくないことにはことには耳を貸さない。そういう人間が世の中にはたくさんいる。
『すぐ「決めつける」バカ、まず「受けとめる」知的な人』安達裕哉
相手の能力や思考、姿勢を理解した上で、それにあった業務を与え、評価をする、なかなか難しいですが、それが管理職に与えれた役割ということでしょうかね。
ただ、目的や成果を考えるというところまでが、部下の求める自身の成長像なのか否かは本人次第なので、そこに合わせてあげるべきではありますね。
そして、人には向き不向きがあり、伸びる能力と伸びにくい能力があるので、そこも見つけてあげないといけませんね。
まだまだ勉強が必要です。。
というところで、まとまっていませんが、最後までお読みいただきありがとうございました!
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