今回の記事「紳士服を嗜む 身体と心に合う一着を選ぶ」飯野高広
今回の記事は、前回に引き続きスーツに関わる知識をまとめた本書から、主に若手の方へポイントをお伝えしたいと思います。
前回はナポレオンの「人は、その制服通りの人間になる。」という言葉をご紹介しました。これは自分の意識に与える影響が大きいということを意味しているということですね。
ただ一方では「メラビアンの法則」というものがあるのをご存知でしょうか?
ざっくり言うと、コミュニケーションにおいて、視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%のウェイトで影響を与えるという法則です。
よって、最も影響の大きい視覚情報は、重要性が高いことがわかりますね。
もちろん、視覚情報は表情や身振り手振りも等も大事でしょうけど、服装の与える影響も大きいと私は思っています。
ということで、自分の意識だけでなく、相手に与える印象への影響も大きいということを踏まえて、スーツを選んでいきたいですね。
今回の記事は、こんな方におすすめ
・スーツの選び方がわからない若手の方
・かっこよくなりたい方
概要
本書の内容は、3部構成となっています。
第1部 体に合ったスーツを着こなしたい人のために
第2部 目的に応じたスーツを着こなしたい人のために
第3部 嗜好を生かしたスーツを着こなしたい人のために
「嗜む」という言葉については、本書では下記のように書かれており、作者の飯野高広さんの思いが伝わってきますね。
タイトルである「嗜む」には、一般的に用いる「愛好する」という意味だけではなく、
・趣味などを学び身に付ける
・自らの行いに慎み気を付ける
・あらかじめ用意し心がける
・身なりをきちんと整えるなどの深い要素もあります。
「紳士服を嗜む 身体と心に合う一着を選ぶ」飯野高広
内容について
「柄」について
前回は「色」について書きましたが、今回はそれに加えて「柄」について書いてみたいと思います。
皆さんはあえて「柄」を意識したことはありますでしょうか?
私は以前なんとなく細めのストライプを選んでいましたし、妻に言わせればかわいいからチェックを着てほしいらしいですね。
と、好みは人それぞれではありますが、種類や組み合わせのルール等を知ったうえで、好みのものを着ると、より良い着こなしになると思いますよ。
ルールについて
まずスーツを着る際の「柄」についてのルールですが、本書では下記のように記載されています。
「柄と無地との法則」 も 知っておいて損はありません。スーツ、シャツ、タイのうち2つ無地なら1つは柄、2つが柄なら1つは無地とすると、装いに自然な立体感が生まれます。
3つ全てが柄物、例えばストラ イプ柄になると相当うるさい印象になりますし、逆に全て無地としてしまうと、問題のない場合も多いものの、必要以上に生真面目に映り過ぎることもあるからです。
「紳士服を嗜む 身体と心に合う一着を選ぶ」飯野高広
おしゃれな方は、すでに感覚的にわかってるかもしれませんね。
ただ無意識的だと、つい柄物が多くなっていることもあると思いますので、意識して選ぶといいですね。
また、これは購入するときも同様で、スーツやネクタイを単体でみるとどうしても無地だと地味な気がしてしまい、柄物を選んでしまう方もいるかもしれません。
ただ、大事なのはあくまで全体のバランスです。
ということで、まずスーツで最初に買うべきは、「無地」です。
なぜなら無地は相手に真面目な印象を与え、他のアイテムがどんな柄であっても喧嘩することがないからです。
例えば、私はロンドンストライプ(地と色の部分が等間隔の縦縞のこと。ストライプの幅は大体5〜10mm位が一般的です)のシャツを好んで着ていますが、これはやはり無地のスーツがよく似合うと思います。
(↑ロンドンストライプのシャツのイメージです)
体型を考慮した選ぶべき柄について
普段、私は無地、ストライプ、チェックのスーツを着ています。
この使い分けとしては、例えば金融機関と話すような固い場では無地、社外との面談や社内でもきちんとした会議があるときはストライプ、
同じ部署の方としか会わないようなカジュアルよりのチェックといったイメージですね。
しかし、カジュアルかどうかだけでなく、そもそも、それぞれの柄にはどういった効果があるのかを知ったうえで選ぶことをおすすめします。
本書には基本的なルールとして、下記のように記載されています。
①身体全体を大きく見せたいなら、膨張色=地が薄い色のスーツ
②身体全体を小さく見せたい なら、収縮色=地が濃い色のスーツ
③より骨太な体型に見せたい なら、「横」が意識できる柄 =チェック・プレイドがあるスーツ
④より華奢な体型に見せたい なら、「縦」が意識できる柄 =ストライプがあるスーツ
「紳士服を嗜む 身体と心に合う一着を選ぶ」飯野高広
そうすると、先ほど最初は無地がおすすめと書きましたが、次はストライプがいいのかなと思います。これはストライプには、上記のように、長く、細く見えるような効果があるからです。
私もそうですが、一般的な日本人の方はこのような悩みがあることが多いのではないでしょうか。
また、ストライプと言っても、ピンストライプ(点が連なっているもの)、ペンシルストライプ(ペンで細く線を引いたようなもの)、
チョークストライプ(チョークでボヤっと線を引いたようなもの)等の様々な種類がありますので、好みを見つけてみるといいと思います。
ちなみに個人的には、ピンストライプか、上記にはありませんが、折柄でストライプを付けたシャドーストライプが好みです。
やはり、太めのストライプだとちょっと若手には派手な印象となってしまうかもしれませんし、さりげなくおしゃれ、というのが性格的にあっているんだと思います。
ということで、今回は若手の皆さまに少しでもお役に立てばと思い書かせていただきました。少しでも参考になればと嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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