【書評・ポイント】「コンサル一年目が学ぶこと」社会人としての基礎スキルを学びたい方へ①

ビジネス書

今回の記事「コンサル一年目が学ぶこと」大石哲之

私は数年前、監査法人からコンサルティング会社に転職したのですが、その時は当然コンサルタントとしての基礎もなく、上司に教わってばかりいました。

この本には、その後少ししてから出会いました。そして読み進めていくと、大ベテランのコンサルタントである上司に言われたことが、まさにこの本に書いてあること同じで、衝撃を受けました。

また、この本から得ることのできるスキルは、コンサル業界だけでなく、どの業界であっても通じるスキルですので、他の業界の方にもぜひ読んでいただきたいと思います。

今回の記事は、こんな方におすすめ

・社会人としての普遍的なスキルを学びたい若手の方
・仕事の頑張り方が分からず伸び悩んでいる方

概要

本書の内容は、大きく分けて4つの構成となっています。

第1章 コンサル流話す技術
第2章 コンサル流思考術
第3章 コンサル流デスクワーク術
第4章 プロフェッショナル・ビジネスマインド

内容として、これらでコンサルタントとしてのスキルが網羅されているわけではありませんが、本当に必要なものがピックアップしてあるイメージです。

どれも非常に重要ですので、「話す仕事じゃないから関係ない」、「考え方なんて、どんな風に考えても同じだ」、なんて思わずに読んでみてくださいね。

内容について

「結論から話す」について

第1章「コンサル流話す技術」の中では、9つの事柄が記載されていますが、まず最初に書かれているのが「結論から話す」、ということです。

「まず、結論から話しなさい」
これは多くのビジネス書で書かれているので、一度は聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。それでもあらためてここで書かなくてはいけないのは、これがコンサルタントとして学んだことのなかでもっとも役に立ち、いまも意識しているコミュニケーションの鉄則だからです。

大石哲之. コンサル一年目が学ぶこと (p.12)

私自身、なんとなくは聞いたことはありましたが、コンサルティング会社に入るまでは、話すことを中心とした業務ではなかったため、強く意識していませんでした。そのため、言いたいことを上手く伝えることができない場面もありました。

長々と話して、「結局言いたいことはなんなのかな?」と言われてしまう方、いませんか?
(これは「結論から話す」を意識していなかった、以前の私もことでもあります)そういった方は特に意識して取り組んでみると良いと思います。

これは、気をつければ誰でも身につけることのできる技術ですので、まず第一歩として、明日から意識してみましょう。(ただ、日常生活で結論から話すと、オチを先にいうことになってしまいますので、注意してくださいね!)

そして、この「結論から話す」でさらに有効なのが、「PREP法」です。

PREPとは、次の用語の頭文字を並べたものです。
Point = 結論
Reason = 理由づけ
Example = 具体例
Point = 結論の繰り返しで締める

大石哲之. コンサル一年目が学ぶこと (p.15)

この方法を知る前は、上司はやけに物事を例えて話すなあ、などと恥ずかしながら思っていました。今考えれば、当たり前なんですけどね。相手のよく知っているものに例えて伝えたら、それは相手にとっても分かりやすいですよね。

人は中々一度にパッと言われても理解することはできません。最初になんの話をするのかを伝えて、そのあとで理由や例えば~と説明して、最後にもう一度ポイントを伝える、そういったことをしないと正しく相手に伝えることは難しいのです。

ただこちらはすぐには身につけることは難しいので、繰り返して習慣にしていきましょう。

 

「数字というファクトで語る」について

次に、「第1章コンサル流話す技術」の中で記載されている事柄のうち、私が気を付けているのが、「数字というファクトで語る」という部分です。本書の中では下記のように記載されています。

感覚的に把握している問題を、実際に「数字」に落とし込み、「証拠」にすることで、人を納得させる。

大石哲之.コンサル一年目が学ぶこと(p.30)

人はつい、感情や感覚で話したり、動いたりしてしまいます。なんとなく嫌だな、なんとなくこっちの方が速い気がするな、とりあえず気合で頑張ろう!…もちろん感情や気合がすべて悪いというつもりはありません。

しかし、数字というファクト、「誰が見ても変わらない事実」をもって話すことは、相手の理解を得るためには欠かせないのです。例え非効率な作業と思っていても、きちんと数字として表さなければ、それが本当に非効率なのかわかりません。仮に、感覚でこれは非効率な作業だと言われても、相手は納得しないでしょう。さらにその後、どの程度改善されたのかもわからない、ということになります。

例えば、以下のような報告をした場合、どちらが上司として納得できるか、自分の行動計画を立てやすいでしょうか?

  • 今月はお客様のところにあまり訪問できなかったので、売上予算が達成できませんでした。来月は沢山訪問して、売上予算を達成します!
  • 今月は〇回しかお客様のところに訪問できず、訪問1回あたりの売上は平均〇円であったため、売上予算に〇円足りませんでした。来月は訪問回数を〇回に増やすことで売上予算を達成します!

…明らかに後者ですよね。前者のやる気や気持ちもわからなくはないですが、もし私が上司だったら、沢山ってどれくらい?どういう予定を組むの?と心配になります。

ということで、仕事で報告したり、意見を言うときは、なんとなく感覚で話していないか振り返ってみましょう。そして、数字で話せるところはなるべく意識して、数字で話すよう心掛けていきたいですね。

まだ1章なのに長くなってしまいました。。また次の記事に続きます。
最後までお読みいただきありがとうございました!

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