『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉
今回は、前の記事に続き「頭のいい人が話す前に考えていること」という本です。本書は実際のアクションにつながりやすいよう、分かりやすく記載されており、一気に読んでしまうことのできる本です。
ただ、私は本文中に度々紹介されている「ファスト&スロー」(ダニエル・カーネマン)にも興味を引かれ、そちらついつい読み込んでしまった結果、新しい記事を書く間がしばらく空いてしまいました。。
上記、「ファスト&スロー」について詳細は割愛させていただきますが、非常に面白い一冊でした。自分がなんとなく経験から感じていたことが、明確になったなと思います。
下記は、本書の冒頭に書かれていることですが、社会人であるならば、誰もが考えておく必要があると思います。
学歴も、会社名も、著名な学者の経営論も通用しない相手に、
『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉
バカにされず
勉強ができるだけのいけすかない奴ではなく
一緒にビジネスをしようと思える人
と認識され、信頼されるには”話す前にちゃんと考える”ということが欠かせませんでした。
本書を読み、私自身も勉強不足というか、まだまだ改善の余地があるなと感じさせられました。
ということで、内容に入っていきたいと思います。
今回の記事は、こんな方におすすめ
・話しが浅いと言われている方
・仕事のできる人を知りたい方
概要
本書は大き分けると2部構成となっています。
・第1部 頭のいい人が話す前に考えていること
「知性」と「信頼」を同時にもたらす7つの黄金法則
・第2部 一気に頭のいい人になる思考の深め方
「知性」と「信頼」を同時にもたらす5つの思考法
第1部は、マインドの部です。話す前に、意識するだけで「知性」と「信頼」をもたらしてくれる黄金法則を7つ紹介します。
マインドを身につけたら、次は具体的な思考法を身につけてもらいます。第2部は、一気に頭のいい人になるための思考の深め方です。この部は、いわば “フォーム改善”の部です。
『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉
なお本書は、ただ頭のいい人(仕事のできる人)の行動や思考を要約したものではなく、頭のいい人に なるプログラムとされています。
新人の頃にこういった考えとかを教えて欲しかったなあ、と思いつつ最後まで読み終えました。
ただ、自本やセミナー、様々なところから考えを取り入れることはいくつになっても必要なんですよね。年上の方でも勉強して、若い考えを取り入れる方は素敵だなと最近よく思います。
というところで、今回は第2部について記載していきます。
内容について
まずは、バカな話し方をやめる 「客観視」の思考法
第2部の冒頭でいきなり、やられたと思った部分がありました。それが下記の部分です。
“話が浅い人”の特徴は3つあります。
1 根拠が薄い
2 言葉の「意味・定義」をよく考えずに使う
3 成り立ちを知らないこれらの特徴に当てはまると、聞く側は「この人の話、浅いな」と感じてしまいます。
『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉
これはついやってしまう方も多いのではないでしょうか。
私でしたら、監査を行っていた経験上、根拠が薄いということはあまりない(監査は常に証拠求められる仕事です)のですが、
言葉の「意味・定義」をよく考えずに使う、成り立ちを知らないはあるだろなと思いました。
例えば、この前は「チャネル」ってなにも考えずに使っていて、ふと、どういう意味なんだろうと調べたこともありました(どうやら元々は水路のような水の通り道を意味するものだったようです)。
ただ、こうも書かれているのでご安心ください。
これは決して他人事ではなく、私を含めてだれでもついついやってしまう話し方でもあります。
『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉
だからこそ、これらのポイントに意識的になることが重要なのです。
仕事で言えば、誰かの言ったことをそのまま自分の意見かのように話す方、資料をまとめるといってネット記事をそのままPowerPointに張る方、いませんか?
こういった方は、実際に私の身近にもいて、「浅い」と言われていたということを思い出しました。その作業は一体なんの仕事なんだろう?周囲の方はそう感じていたのではないでしょうか。
なので、まずはよくわからないカタカナ(横文字)の用語を使うのは極力避け、自分の言葉でしっかりと話せるのか?立ち止まってみることが必要だなと改めて感じました。
少ない情報を信じ切るとバカに見える
では、先ほどの3つの「浅い人」の特徴は分かったけど、もっと具体的にはどうしたらいいのか、というところについて記載していきます。
話が浅くなる理由は”認知バイアス”と大きく関係します。
バイアスとは「かさ上げ・偏り・歪み」を指す言葉で、
「認知バイアスとは、偏見 や先入観、固執断定や歪んだデータ、一方的な思い込みや誤解などを幅広く指す言 葉として使用される」
と情報文化研究所所長の高橋昌一郎氏は述べています。
認知バイアスが、つまり偏見や先入観や思い込みが強いと、頭のいい人には、話が浅く聞こえてしまい”ちゃんと考えてた?”という心証を持たれてしまいます。
『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉
本書で紹介されている特に注意すべき認知バイアスは「確証バイアス」「後知恵バイアス」の2つです。なので、まずはこの2つを意識しみましょう。
まずはそれぞれを簡単に記載します。
「確証バイアス」は、人は自分に都合のいい情報だけを集めて、都合の悪い情報は無視するといった傾向です。
「後知恵バイアス」は、結果を知って判断したにもかかわらず、あたかもその結果を知る前から予測していたように考えてしまう心理です。
特に「後知恵バイアス」は職場でもたまに見かけるかなと思います。ただ、そういう方がは本書の言葉を借りると「賢いふりの典型例」でかっこ悪いなと感じますよね。
「ほら、言ったでしょ」、「そう思ってたんだよね」こういった発言は、後知恵バイアスによるものだと思いますので、言わないように気を付けたいですね。
では、バイアスを意識した後、さらに話を深めるコツとして書かれているのが下記の2点です。
①自分の意見と真逆の意見も調べる
『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉
②統計データを調べる
これは、意識的にバイアスに対する対策を打つということです。
私も何かを考えるときは常にメリットだけでなく、デメリットを考えることにしています。やはり、そうしないと正しい判断はできないと感じていたからです。
確かに、自分の考えに固執している方は、少し頭が悪く見えるなと思いますよね。。
というところで、まったくまとまっていませんが、少し長くなってしまったので、この辺りにしておきたいと思います。
また、他の思考法についても後日記載していきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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