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『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉
今回は、「頭のいい人が話す前に考えていること」という本で、つい先週発売されたばかりの1冊です。
先日の記事の『すぐ「決めつける」バカ、まず「受けとめる」知的な人』の著者の安達さんの新作で、非常に面白く、一気に読んでしまいました。
この本を読んでふと思ったのが、安達さんのいう「頭のいい人」が、私の思う「器の大きい人」に似ているなというところでした。
つまり、本書でいう「頭のいい人」はペーパーテストで高得点とることを得意とするような人ではなく、
社内で一目置かれているような人で、お客様からも信頼を得られているような人を指します。
これは下記のように安達さんのコンサルタントととしてのご経験から、特に考える必要があったのかなと想像しますが、本当は社会人であるならば、誰もが考えなければならないことだと私は思います。
学歴も、会社名も、著名な学者の経営論も通用しない相手に、
『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉
バカにされず
勉強ができるだけのいけすかない奴ではなく
一緒にビジネスをしようと思える人
と認識され、信頼されるには”話す前にちゃんと考える”ということが欠かせませんでした。
本書を読み、私自身も勉強不足というか、まだまだ改善の余地があるなと感じさせられました。
ということで、内容に入っていきたいと思います。
今回の記事は、こんな方におすすめ
・対人関係に悩む方
・仕事のできる人を知りたい方
概要
本書は大き分けると2部構成となっています。
・第1部 頭のいい人が話す前に考えていること
「知性」と「信頼」を同時にもたらす7つの黄金法則
・第2部 一気に頭のいい人になる思考の深め方
「知性」と「信頼」を同時にもたらす5つの思考法
第1部は、マインドの部です。話す前に、意識するだけで「知性」と「信頼」をもたらしてくれる黄金法則を7つ紹介します。
マインドを身につけたら、次は具体的な思考法を身につけてもらいます。第2部は、一気に頭のいい人になるための思考の深め方です。この部は、いわば “フォーム改善”の部です。
『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉
なお本書は、ただ頭のいい人(仕事のできる人)の行動や思考を要約したものではなく、頭のいい人に なるプログラムとされています。
ビジネス書って、読んでる間はすごくモチベーションが上がってやる気になるんですが、正直行動に移すのは非常に大変ですよね。。
その点、本書は最初に内容をまとめてくれていますし、アクションにつなげやすい形になっているので、大変ありがたいです。
内容について
頭のよさを決めるのは「だれ」だ?
第1部 その2で、あたまのよさを決めるのは「だれ」だ?という部分があります。
その中で、ハッとさせられたのが下記の一文です。
その人のことを頭がいいと認識している人が多ければ多いほど、
その人は実際に頭のいい人”なのです。
『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉
試験のテストの点数で頭のよさが決まっていた学生時代と異なり、社会人で「頭のいい人」というのは、まわりが決めることなのです。
つまり、本人がいくら自分のことを頭がいいと思っていたとしても、まわりの人が認めなければ、頭のいい人にはなることができません。この点、スッと入ってきました。
思えば、会計士の同僚の中には、試験勉強が得意で、自分のことを頭がいいと認識している方もいました。
しかし、まわりからは、その方は特に頭のいい人と思われおらず、その人のこと話すことは流されていることが多かったように思います。
やっぱりあの方は本当は頭のいい人ではなかったんだ、そう思って今納得することができました。
承認欲求をコントロールできる者がコミュニケーションの強者になれる
「へえ、そうなんだ!すごいね!そういえば.. 」
このようになんでもすぐに自分の話をしようとする人がいます。
相手の話に反応しつつも、すぐ自分の話に引き込もうとする人です。このような人は「他者の承認」をすると、その分、釣り合いを取ろうとして自分の話をせずにはいられないのです。
しかし、それは自己アピールによって承認を得ようとする態度であり、コミュニケーション強者の態度とはいえません。
他者は褒めつつ、自分は「なんでもない人間です」という顔をするのが、コミュ ニケーション強者の態度であり、知的で慕われる人の態度です。
『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉
これは、読者の皆さまにもすぐ思い浮かぶ人がいるんじゃないでしょうか?すぐに「私も~」とやってしまう方、いますよね。
正直、私も若い頃はやってしまいがちでした。。認められたい気持ちが強く、アピールしてしまうのです。
しかし、逆にこれは相手の承認してもらいたい気持ちを遮って、自分の話をしてしまっているのですから、最悪です。
本当に頭のいい人として、認められたかったら、そこはぐっと抑えて相手の承認欲求を満たして上げなければなりません。
そうすると、承認してもらったことにより満足した相手は、こちらのことを承認してくれるのです。
承認欲求のコントロール、これがコミュニケーションのポイントになるということを気付かせてくれた部分でした。
やはり、承認欲求のコントロールにせよ、感情のコントロールにせよ、意識的に行わなければならないので、注意が必要です。
人はつい、反応してしまいます。どれだけそこに気付いて、相手の期待に応えられるかが、頭のいい人なんでしょうね。
本書は、まだまだ自分をコントロールすることができていない(頭のいい人じゃない)なと、改めて感じさせてくれました。
また後日は第2部以降についても書きたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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